なごやかにお茶勉強会6

9月の勉強会は白茶と黄茶の会でした。9月末だというのに、当地の最高気温33℃!白茶を飲むにはピッタリとは思いますが、熱いお茶に汗が止まりませんでした。今回はメンバー全員出席で、久しぶりの再会にテンション上がりましたが、タイムスケジュールはタイト。飲んでいただくお茶が多すぎましたね。

まずは、白茶、黄茶とはどんなお茶か、という説明を聞いていただいてからお茶を飲みます。

今回のラインナップは・・

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白毫銀針(2023年9・10月のお茶)

お茶会、勉強会で使用のお茶をご紹介します。お茶のプロフィールの確認にご活用ください。

◆はくごうぎんしん

茶類:白茶
品種;福鼎大白茶
産地:福建省福鼎市太姥山

白毫銀針は英語でシルバーニードルと呼ばれ、全体を覆う白い産毛が特徴。白茶の中でも高級なお茶で、芯芽だけを使用して製茶しています。これは2022年に製茶されたものです。

産地の太姥山は白茶発祥の地とされています。伝説では、古代、太姥山周辺で麻疹が流行し、幼い子供の命が奪われていきました。ある女性(のちに太姥娘娘と呼ばれる)が太姥山鴻雪洞で見つけたチャノキから白茶を作り、子供たちに飲ませたところ、徐々に麻疹の流行が収まったと言われています。そのチャノキは緑雪芽と呼ばれ、これを母樹として1796年より繁殖させ、現在の白茶生産に至ります。白茶は抗酸化作用が強いので、健康、美容効果を期待して世界的に人気が出ています。

蓋碗で淹れた茶水。

葉底(茶殻)。小さい葉が少しだけ混じっていました。

白牡丹餅(2023年9・10月のお茶)

お茶会、勉強会で使用のお茶をご紹介します。お茶のプロフィールの確認にご活用ください。

◆はくぼたんもち

茶類:白茶
品種;福鼎大白茶
産地:福建省福鼎市

白茶の伝統的な産地、福鼎で作られた100gほどの小餅。2018年4月に緊圧されています。

白く見えるところは芽、大きめの葉も見えます。

普洱刀で崩しました。

茶水はオレンジを帯びた黄色。甘い香りが漂います。

葉底(茶殻)。一芯二葉です。緊圧されていたのでかなり崩れています。

蒙頂黄芽(2023年9・10月のお茶)

お茶会、勉強会で使用のお茶をご紹介します。お茶のプロフィールの確認にご活用ください。

◆もうちょうこうが

茶類:黄茶
品種;群体種(在来種)
産地:四川省 雅安市 蒙頂山

緑茶の製造に悶黄(もんおう)という工程を加えたものが黄茶です。製造過程で茶葉を蒸らして黄変させ、葉緑素やポリフェノールなどの成分の変化をもたらします。お茶によって悶黄のやり方は異なります。

蒙頂黄芽の場合は殺青(酵素を熱で失活させる工程)の後、少しずつ紙に包んで温度を保ちながら1時間ほどを置きます。茶葉の温度が下がったら再度加熱し、もう一度紙に包んで1時間ほど。その後、さらに茶葉を加熱して布などをかぶせ、3〜4日保温して悶黄させます。最後に乾燥させて完成です。

ほとんど芽の部分だけ。うっすら黄色を帯びています。

蓋碗で淹れた茶水。水色は淡いです。

葉底(茶殻)。小さな芽だけのお茶です。

霍山黄芽(2023年9・10月のお茶)

お茶会、勉強会で使用のお茶をご紹介します。お茶のプロフィールの確認にご活用ください。

◆かくざんこうが

茶類:黄茶
品種;群体種(在来種)
産地:安徽省 六安市 霍山県

緑茶の製造に悶黄(もんおう)という工程を加えたものが黄茶です。製造過程で茶葉を蒸らして黄変させ、葉緑素やポリフェノールなどの成分の変化をもたらします。お茶によって悶黄のやり方は異なります。

このお茶の場合は殺青(酵素を熱で失活させる工程)の後、90度〜100度に熱しては火から下ろして冷ますことを2度行います。冷ます間に茶葉を布で覆って蒸らしていきます。この間に茶葉が黄色を帯びてきます。最後に乾燥させて完成ですが、緑茶に比較して時間も手間もかかっています。

うぶ毛が少し見られます。芽だけでなく葉もついています。

蓋碗で淹れた茶水。水色は非常に淡いですが、味はしっかり。

葉底(茶殻)。一芯一葉の開いていないものが多いですが、一芯二葉もいくつかあります。

9月のお茶会振り返り

9月とはいえまだ猛暑日のこの日、久しぶりのお茶会を実施しました。

とにかく暑いので、はじめは水出しアイスティーを。「九曲紅梅」という浙江省の紅茶です。「九曲」は福建省武夷山にある九曲渓という川の名前から取っています。福建省の茶師が19世紀の太平天国の乱で浙江省に移り住み、紅茶を作りはじめたそうです。

小葉種の紅茶なので渋みは少ないです。色は薄く、穏やかな甘みですが、紅茶好きな人々からは評価されないのかも。中国茶好きにははまるお茶だと思います。

そして、今回のラインナップは・・

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廬山雲霧(2023年8・9月のお茶)

お茶会、勉強会で使用のお茶をご紹介します。お茶のプロフィールの確認にご活用ください。

◆ろざんうんむ

茶類:緑茶
品種;群体種(在来種)
産地:江西省九江市

廬山雲霧は世界遺産である江西省九江市廬山周辺で生産されています。釜炒りで乾燥した炒青緑茶です。このお茶も献上茶として生産されていました。
廬山は雲や霧の多く発生し、1年のうち200日近く観測されるとのこと。 春の訪れが遅いため、お茶の芽吹きも遅く、4月下旬から5月上旬がシーズンです。 そして、この新芽の時期が最も霧の多い頃であるため、雲霧茶の独特な品質が生まれる、とされています。

廬山という地名の「廬」とは小屋のことで、仙人になるために修行した山であり、仙人の家のある山という意味です。

濃い緑色ですが、白毫も見られます。葉っぱは大きめの印象。

下投法でお湯を入れて、1分ほどおいた状態です。

葉底(茶殻)を見ると、芽も葉も含まれていることがわかりました。

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