なごやかにお茶勉強会3

なごやかメンバーでの勉強会も3回目。回を追うごとにワイワイ度が増しておりまして、なごやかというよりにぎやかな勉強会といえましょう。

今回もお茶淹れ練習会。烏龍茶を4種類、淹れて飲んで淹れて飲んでの繰り返し。

はじめに烏龍茶の製法などをおさらいし、生産地による特徴など全体像を把握していただきました。

漳平水仙 清香

昨年のお茶会でも飲みましたが、今年もリピート。

漳平は地名です。福建省の南の方に位置します。福建省の南、閩南烏龍といえば安渓という産地が有名ですが、漳平はさらに内陸に入っていった所にあります。

漳平水仙は烏龍茶ではあまり見かけない緊圧茶で、縦横4cmくらい、厚みは1cm無いくらいの大きさです。重量は10g前後。ひとつひとつ白い紙に包まれています。

このまま、蓋碗に淹れて、塊をほどくように洗茶してからお茶を淹れます。

茶水の色は薄い黄色。差し入れの干菓子とともに写真を撮ってくださいました。ナイス!

甘い香りです。渋みはなく優しい味でした。香りと余韻を楽しむお茶です。茶杯や茶海に残った香りがすばらしい。クンクンしてしまいます。

蓋碗 130ml、洗茶、湯温 熱湯 お茶10g 、硬度70程度のミネラルウォーター使用

漳平水仙 炭焙煎

同じ漳平水仙ですが、こちらは焙煎を施したタイプ。小さめの蓋碗で淹れるため、塊を2つにわけました。それほどきつい緊圧ではないので、プーアル刀を使用することなく手で剥がせます。

それほど、強い焙煎ではないようで、茶葉の色もそれほど濃くありません。

3煎淹れてもまだまだ余力がありそうです。

清香タイプより焙煎の方が、すべての要素でスコアが高くなりました。香りの種類としては、清香にあった甘い花香ではなく、焙煎の香ばしさが強くなりました。どちらが良いかは好みですね。もう何煎か重ねたら、焙煎の香りが消えていって本来の香りが出てきたかもしれません。

蓋碗 90ml、洗茶、湯温 熱湯 お茶5g 、硬度70程度のミネラルウォーター使用

奇蘭

武夷岩茶の一種、奇蘭。鋭い、甲高い感じの香りが特徴です。

奇蘭は品種の名前です。武夷山地区の在来種ではなく、外地から移植して増やした品種で、中国のネット情報によると、1990年代に福建省の平和県から移植したとされています。平和県に白芽奇蘭という烏龍茶もあります。製法が異なるため茶葉の外観も味わいも異なりますが、もともとの品種は親戚関係かもしれません。

毎回書いていますが、武夷岩茶は日本人におなじみのタイプの「ザ・ウーロン茶」です。ですが香りは強く華やか。岩茶の中では、味はあっさりしているように思います。煎を重ねると味が淡白になっていきますので、煎持ちはほどほどのようです。

蓋碗 90ml、湯温 熱湯 お茶5g 、硬度70程度のミネラルウォーター使用

鳳凰単叢 玉蘭香

最後に広東省の烏龍茶である単叢をひとつ。玉蘭は白モクレンのことです。モクレンが咲いているときに香りを確かめておきました。皆様も花の香りはできるだけ確認しておいてください。

焙煎は弱めです。この時点で茶葉の香りはハーブとか草を乾かしたとか、ちょっと残念な感じ。

洗茶せずに飲んだら、1煎目は薬膳っぽい香りでした。このお茶は洗茶した方がよかったようです。

2煎目から薬膳の香りは抜けたのですが、渋みが出てきてしましました。できるだけ水圧がかからないようにお湯を入れてくださったのに。

蓋碗 90ml、湯温 熱湯 お茶5g 、硬度70程度のミネラルウォーター使用

舌の先、奥、側面と場所によって感じる味が異なりますが、香りもそういうことがあるのでしょうか。鼻の先と奥では香りの感じ方が違うというご意見がありました。私自身はあまり感じたことのない感覚です。でも香りをしっかりと感じようと感覚を研ぎ澄ませておられるからこそのご意見です。

ところで、会場の生涯学習センターは建物も設備も古いのですが、そういうことも気にならないほどの盛り上がり方です。楽しく盛り上がるだけではなく、「家で淹れる烏龍茶が以前よりおいしくなった」という非常に嬉しいご意見もいただきました。

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