10月の勉強会は雲南省特集。
雲南省といえば、中国でも南部、内陸に位置し、少数民族が多く住む地域です。
お茶の産地である雲南省南西部は、野生のチャノキの古樹が自生します。お茶の品種はアッサム種にあたる雲南大葉種。いつもの中国種のお茶とは味も香りも異なります。今回はそれを体感いただく目的です。
今回のラインナップは・・
普洱生茶 巴達
巴達はお茶の産地の名前です。ミャンマーとの国境に近く、樹齢1700年の古茶樹(現在は枯れてしまいました)で知られた場所です。2017年の生普洱茶です。
100gの小餅を崩しました。
柑橘系の香り。少し渋みはありますが、喉元で消えていきます。
葉底です。茎の部分が目立ちます。
今回、硬度の高いお水と茶壷を使用してみたら、驚くほど美味しく淹れることができ、生茶が好きになった方もいらっしゃいました。お気に入り度も高めの数値でびっくり。
このお茶のお気に入り度 平均8.2/10
茶壺140ml、水温 熱湯、お茶5g 洗茶1回 ファミリーマート霧島の天然水(硬度140)
普洱熟茶 孟海伝統
こちらは散茶(緊圧していないお茶)です。メコン川の南西、たくさんの有名茶山のある孟海県のお茶です。
茶葉は細かく切断されています。
茶水は撮り忘れましたが、コーヒーのような濃い色でした。
少し煙っぽい香りがありましたが、カビ臭さはまったくありません。後発酵茶は健康効果があるとされていますから、日常に取り入れたいです。
3煎淹れた後の葉底です。色はまだまだ出そうですが、味は薄くなりました。
このお茶のお気に入り度 平均6.6/10
蓋碗 90ml、湯温 熱湯 お茶5g 、洗茶、ファミリーマート安曇野の天然水
緊圧雲寿
「沐白」という商品名で販売されていました。福建省の白茶でいえば寿眉相当のもの。一芯三、四葉で、葉の部分が多めの白茶です。白い部分は葉の裏側です。
緊圧茶を崩した状態で入手しましたが、けっこう粉末が多いです。
2022年のお茶ですが、白茶にしては濃いめの黄色。雲南省のお茶らしい柑橘のような甘い香りがあります。先月、福建省の白茶を飲んでいますので、違いをおわかりいただけたと思います。
2煎目に渋みが出てきたので、3煎目はできるだけ静かにお湯を入れました。渋みは抑えられ甘みを感じました。
3煎淹れたところですが、葉底を見るとまだ緊圧が解けていません。煎持ちが良さそうです。葉底を水出しにしても美味しいと思います。
このお茶のお気に入り度は 平均8.4/10
蓋碗 90ml、湯温 熱湯 洗茶 お茶5g 、ファミリーマート安曇野の天然水
古樹紅茶
樹齢500年。臨滄産の古樹滇紅(てんこう 雲南省産紅茶の意)です。
滇紅と聞くと、キンキラの芽だけのお茶を連想するかもしれませんが、古樹紅茶で芽だけのお茶は見たことがありません。もしあればすごく贅沢なお茶ですね。
透明感のある明るい茶水です。これは2煎目。1煎目はゴールデンリングが出ていました。
香りは柑橘系というより、ちょっとりんごを感じました。蜜と表現される方もいらっしゃいました。どっしりとした強さを感じる紅茶です。甘さだけではない複雑な重厚さ。
1煎目は90℃、2煎目は熱湯で淹れてみて、味の違いを感じていただきました。熱湯で淹れると渋みが出ました。紅茶をストレートで飲むなら温度を抑えた方が美味しい場合もあります。
葉底は、茎も目立ちますがとても柔らかい。
このお茶のお気に入り度 平均8.2/10
蓋碗 90ml、湯温 90℃〜熱湯 お茶5g 、ファミリーマート安曇野の天然水
今回の持ち寄りお茶請け
恵那岩村・松浦軒のカステーラ、きなこねじり、安納芋ようかん。それぞれ違う人からの提供なのに、色が揃ってしまいました。
お茶もお菓子も美味しく、いつもどおり楽しく過ごさせていただきました。お茶淹れをするときの皆様の動作に謎?が多くて、笑いっぱなしの会でした。
散会してから、Google Mapでみつけたウズベキスタン料理のレストランへ。私一人で行くつもりでしたが、何人かがご一緒してくださりランチ会になってしまいました。そのお店のサービスで紅茶をいただきましたが、雲南の美味しいお茶と比較するのはかわいそうですね。
次回は、個性派、少数派のお茶を集めて実施します。またも笑顔溢れた勉強会になりそうです。