なごやかにお茶勉強会1

なごやか市民教室にご参加くださった方々の有志で、引き続き勉強会を実施することになりました。人数も絞られましたのでお茶会形式で、私も着座して進めさせていただきました。

教室ではご紹介していない黒茶、黄茶、白茶をお飲みいただきました。

雅安蔵茶

四川省雅安で作られた黒茶です。これはお茶会でご紹介しているものとは違う、普段飲みのお茶です。元々、チベット向けに生産されていたお茶が蔵茶、チベットは中国語で「西蔵」と書きます。

茎も葉も入った黒茶です。メーカーによると5年熟成させたそうです。

煮出してお飲みいただきたいところですが、設備の関係でティーポットに茶葉を10分ほどつけおきで淹れました。

少し薬草のような香りを感じます。「どくだみ茶の味」、という感想がありました。プーアル茶とは異なり原料の品種が中国種ですから、刺激の少ないあっさりしたお茶です。参加された方々にも飲みやすいと言っていただけました。

チベットではこのお茶に溶かしバター、ヤクのミルク、粉状にしたナッツ類や穀物を入れて、バター茶として飲みます。塩で味を整えることもありスープのよう。日用品として生活に定着していることを感じさせます。

中国では健康茶として扱われている黒茶。血圧、血糖値、コレステロールを下げるとかダイエット効果があるとか言われます。日常的に飲みたいところですが日本では入手しにくいのが難点です。

300mlポット、湯温 熱湯 洗茶有り お茶5g 、硬度10程度のミネラルウォーター使用

景邁生茶

こちらも黒茶の仲間、プーアル茶です。教室では熟茶をお飲みいただきましたので、今回は生茶をどうぞ。

餅茶を崩したものですので塊が残っています。洗茶して塊をほぐすように淹れます。

照明の色が良くないですが、ごく薄いオレンジ色です。

2018年産と若いのですが、思ったより渋味が少なくて飲みやすい生普(生プーアル茶の略)でした。「独特な味」との感想をいただきましたが、「スッキリ」した印象を持たれたようです。今度はもっと刺激がある生普をご用意したいと密かに思いました。

蓋碗90ml、熱湯 お茶5g 、洗茶あり 硬度10程度のミネラルウォーター使用

蒙頂黄芽

こちらは四川省雅安市産のお茶、新芽だけを使用した黄茶です。

黄茶は、緑茶を作る工程の間に「悶黄もんおう」という工程を挟みます。茶葉を蒸らして青々しさをまろやかにします。茶葉の色が黄色っぽくなりますが、緑茶より保存がきくというメリットがあります。「悶黄」はお茶によってやり方がいくつかあるのですが、これは殺青後熱が残るうちに、少しずつお茶を分けて紙に包みしばらく置いておく方法を取っています。

茶水の写真を撮り忘れましたが本当に薄い黄色でした。これで味があるの?と疑われます。

香ばしい香りが最初に来ます。そして余韻がとても長く続きました。
これは美味しい!
参加の皆様からは、「上品」「高貴」との感想をいただきました。
悶黄によってまろやかになったお茶は胃に優しく、子供や年配の方にも向くと言います。

蓋碗90ml、湯温90度 お茶5g 、硬度10程度のミネラルウォーター使用

月光白

雲南省の白茶です。福建省の白茶であれば「白牡丹」に相当する1芯1〜2葉で作られています。

アッサム種ですので芽がとても大きいです。白い産毛がびっしり。

白茶製造の流れは非常に簡単です。ですが簡単であれば、より熟練した生産者でなければ美味しいものはできません。時間が経つと美味しくなっていくのが白茶ですが、雲南省のものは初めから美味しいのがありがたいです。このお茶も昨年作られたお茶です。

これも薄いオレンジ色の水色です。

「ジャスミンの香り」を感じた方がいらっしゃいました。雲南種らしくこってりとした甘味を感じました。涼性で体を冷やし、お肌に良い効果があるとか。白茶エキスを配合した化粧水も販売されています。

蓋碗90ml、熱湯 お茶5g 、硬度10程度のミネラルウォーター使用

これで六大茶類をコンプリートしました。次回は蓋碗での泡法(淹れ方)体験を行います。

教室の後、デパ地下へ治一郎のバームクーヘンを買いに行きました。お昼頃だったのですが、「現在製造個数を制限していまして完売です」と言われてしまいました。大きいのも小さいのも箱入りもバラ売りも全部完売。卵が不足していることによるものだそうです。コロナの次は鳥インフルエンザが私たちの生活に影響を及ぼし始めています。

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