6月のお茶会ふり返り

緑茶の新茶を4種類、飲み比べしました。上海のロックダウンのせいで、今年はもう新茶は入手できないかと思いましたが、なんとか開催できてよかったです。

漓江毛尖
恩施玉露

獅峰龍井

太平猴魁

漓江毛尖・・景勝地、桂林の近くで作られた頭春茶

恩施玉露・・中国ではレアな蒸青緑茶

獅峰龍井・・有名産地、獅峰の龍井茶

太平猴魁・・安徽省黄山産、独特な形状

すべて明前茶(二十四節気の一つ清明(せいめい)の前に茶摘みをしたもの。今年の清明は4月5日でした)です。

恩施玉露は蓋碗で、それ以外の3種類は耐熱グラスや茶海に直入れで飲みました。
今回は試験的に、ご参加者の皆様が感じた味や香りの印象をレーダーチャートで表示します。

漓江毛尖

浙江省温州市が原産地の烏牛早という早生品種を使用しています。産地が南方であることもあり、3月2日に茶摘みという頭春茶です。

苦味、渋みがほとんどなく優しい味わい。個人的には香り高く余韻も残ると思いました。香りは海苔、若葉といったご意見がありました。

グラス200ml、水温 90℃、お茶1.5g 、浄水した水道水を使用

恩施玉露

日本の玉露とは異なり、被覆栽培はしていません。揉捻方法は玉露に似ているとのことで、見た目は日本の煎茶に近い様子です。

中国茶にしては旨みの強いお茶でした。香りはこちらも若葉というご意見がありました。日本の煎茶に近い、飲み慣れた味わいでした。

蓋碗110ml、水温 90℃、お茶3g 、浄水した水道水を使用。
1煎目30秒、2煎目すぐ、3煎目すぐ

獅峰龍井

龍井茶は産地によってグレード分けされ、有名な産地のものは高額です。ですがこれは驚くほど高額、というわけではありませんでした。現在主流の品種である、龍井43号を使用しています。葉っぱは少し大きめな印象です。

香りは豆、花の蜜、というご意見がありました。龍井茶は通常、香ばしい豆や栗の香りが強いのですが、今回のものはそういった板栗香が少なく、甘い香りがありました。

お茶会の後、小さな茶杯に少しだけ茶葉とお湯を入れて、濃厚に抽出してみたところ、甘い香りととろみを感じました。この飲み方にご興味のある方はリクエストをください。茶葉はまだ少しあります。

グラス200ml、水温 90℃、お茶1.5g 、浄水した水道水を使用

太平猴魁

厳めしい名前と、大きな形状で驚かれた方もいらっしゃいました。柿大種という独特の品種で作られていまして、2枚の葉の間に芽が包まれた状態で、平べったくプレスされています。

甘み、旨みが突出しています。唾液が出る感覚(生津感)もありました。かつお出汁を飲んでいるようだという方も。

香りの種類としては、昆布、茹でほうれん草というご意見がありました。個人的には花香も感じました。

中国緑茶はこの時期を逃すと入手する機会がないので、このように多くの種類を飲み比べできて良かったと思います。そしていつもお茶会で使用するバナジウム天然水よりも、水道水の方が香りが鮮烈でした。当地の水道水は硬度20以下の軟水です。

来月も、新茶の緑茶を交えて、四川省のお茶を飲み比べする予定です。
またご参加くださいね。

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