4月29日、お茶作り体験会へ行ってきました。
場所は、奈良県の東吉野村。
桜の咲く頃、久しぶりに吉野に花見に出かけたところだったので、あまり遠いと思わずに出かけましたが、連休初日の高速道路はやっぱり渋滞でした。
会場は「Rebe東吉野」。古民家を利用して宿泊や交流の場所として運営されています。駐車場からてくてく細い坂道を登って行きます。施設の写真は撮り忘れ。
テラスから向かい側の山を望んだところ。天気が微妙でしたが、茶摘みの間はなんとか持ってくれました。
今回で第三弾とのことです。紅茶もあったのか・・。
この地は家庭でお茶づくりをしていた伝統が、まだ少し残っていて、近くのおばあちゃんたちは家族の飲むお茶を作っているそうです。ただし、お茶づくりに使用するのは成長した茶葉なんだとか。質より量を狙っているのでしょうか。
私の80代の母も農家育ちなので、自宅でお茶を植えて作っていたとか、お茶の種の油を搾っていたという話をします。今回はそんなプリミティブなお茶づくり体験をさせていただきます。
巨大な茶筅が気になりますが、後ろの黒板をチェック。茶摘みをしてから蒸し製と釜炒り製のお茶を作ります。
さっそく茶摘みへ。会場に隣接する休耕地に生えている在来種のチャノキの若葉を摘みます。なかなかの急斜面で、あちこちに鹿のフンが落ちてます。昨年茶摘みをした寒冷紗の下のやぶきたに比べると、なんとワイルドなことでしょう。
この辺りは、戦後、桑畑などにチャノキを植えたそうです。ですからチャノキの樹齢は70年以上。立派な古樹です。今回茶摘みをしたチャノキは、ずっと放置されていたので人の身長よりも大きく育っていたものを、昨年剪定、施肥されたとのことです。
葉はかなり小さめで、茎も柔らかいので茶摘みしやすいです。3〜4葉まで摘みました。
次は室内でお茶づくりです。まずは蒸し製のお茶を作ります。せいろで茶葉を蒸します。
蒸し時間はわずか1分
蒸し完了。ほうじながら乾燥させます。
最初はお茶農家の服部さんが見本を見せてくれます。参加者の皆さんが交代して作業します。
蒸すことで茶葉の含水量が増しているので、乾燥させるのに時間がかかります。
乾燥時の火力によって2種類のお茶ができました。
できたお茶を確認。早速試飲します。茶殻もポン酢をかけて食しました。柔らかかった。お茶菓子も食べてすっかり休憩モードに入ってしまいました。
並行して、カセットコンロでは釜炒り茶の製作。茶葉は蒸さずにフライパンで炒ります。
蒸したり炒ったりすると、お茶の中に含まれる酵素が失活しするので、カテキン等のポリフェノールの変化を防げます。このように作ったお茶が緑茶です。
釜炒り茶は短時間で完了しますが、作業中は手がすごく熱い。生産者の皆様の作業の過酷さを知ります。
釜炒り茶完成
もうひとつ、みんなで茶葉の茎を取り除き、服部さんがゆっくり乾燥させて作った緑茶もできあがりました。
小さな若葉の一芯二葉で白豪もついてます。
こうして4種類の緑茶ができました。お茶は用意されたお茶袋に入れて各自持ち帰りました。
施設内のおくどさんを見学。
現在緑茶は、ほとんどが蒸し製で作られていますが、昔は釜炒り茶も盛んに作られていたといいます。
家庭で、あるいは小規模に作るのであれば、釜炒り茶の方が短時間に作れることを体感しました。
静かに降る雨は見ていて心地よく、もう少しゆっくりしたいところですが、道幅も狭く、帰路も長いのでそろそろ帰りましょう。帰りに吉野葛の葛餅も買いたいので。
秋には紅茶を作る体験会があるそうです。日程が合えば参加しようと思います。